『バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5)』読了。
1時限目の前半から中盤にかけての「経済の基本」っぽい、円高やら金利やら相場やらの辺りを読んでると、「この後どんどん難しくなっていくかも・・・」という不安がありましたが、杞憂に終わりました。
その辺りを越えると、省庁の思惑やら「日銀総裁の人事」やら「自民党総裁選」やら・・・の裏事情・裏話 (?) などがいろいろ載っていておもしろかったですね。 平易な文章なので(先生の説明がいい?)、結構スラスラ読めて、グイグイ惹き込まれて、ツイツイ「バカヤロー」って叫んでしまう(かも)。
さすが生徒も先生も数学科ができるだけあって、『ラグランジュの未定乗数法』やら『双対性』やらって単語も(ほとんど名前だけだけど)出てきていて、「理系だけど経済にも興味がある」って人には親しみが湧くのでは? 苦手な人も読み飛ばして全然問題ないし。
しかし、本文中の生徒の理解度や質問の内容を見てると、「生徒が小学生」って設定は無理ありすぎでは(笑) 東大行くにはそれくらい必要なのかな?
[P.S.] p.87 の『ブラウン運動』の説明で「・・・水の上の花粉がジグザグ運動する」ってのは違っていて、実際には「花粉から出る細粒子の運動」がブラウン運動です(「ブラウン運動にまつわる誤解 -Wikipedia」)。 拙者も結構最近まで花粉だと思ってましたが・・・*1
- 作者: 竹内薫
- 出版社/メーカー: 晋遊舎
- 発売日: 2009/05/12
- メディア: 新書
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*1:こういうのを書いてると「理系バカ」って言われる?