「科学か科学でないか」ということを「言っていることが間違いだと示す方法があるかどうか」で判断すれば良いのでは?と最近思うようになっていたのだけど、実際そういうことを唱えている人が本書で紹介されていた。
カール・ポパーの「科学は反証可能であるべし」というのがそれ。 「反証可能」とは「こうやれば仮説や法則が成立していないと証明できる」ということ。 間違っていることが証明できるってのも奇妙な感じがするけど、(自然)科学では「実験結果と食い違っている理論(仮説や法則)は捨てなければならない」というのは至極当然のこと。
一方、TV でやっている「UFO 談義」や「スピリチュアルカウンセリング」といったもの(具体的な項目でいえば、宇宙人*1や死後の世界、前世・来世など)について語っている人は、どういう状況になればそれが間違っていると認めるのか?ということが分からない。 「私のいっていることは正しいので、間違っている状況なんてない」と言うのがオチだろうけど、間違っているとはどういうことか?が分からなければ、間違っていないということも分からない・・・結局のところ、正しいことも分からないということになる。
これは結構、疑似科学を見分ける良い方法な気がする。
- 作者: 池内了
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/04/22
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*1:拙者は、宇宙人はいると思うが、UFO に乗って地球に来ているとは思えない。 今のところ。