脳科学者が実際に脳梗塞に見舞われて、リハビリによって回復するという体験を綴った書籍。 自分が脳梗塞になったときのために読んでおくというのも良いかもしれませんが、身近にそういった人がいる人間が読むのが一番合ってるかなと思います。
「不必要な(精神的な)エネルギーを浪費させない」「リハビリは過去の自分に戻るのではなく未来の自分が一人で生きていけるようにするためのもの」「小さいステップごとに成功積み重ねていき、出来たことを賞賛する」といったことは、まさに周りの人の心構え。
脳の回復(成長)に睡眠が重要ってのは、「数時間通して勉強やら読書をしたときに脳が疲れていて、仮眠をとると脳の雲が晴れる」ってことと同じようなものでしょうか(笑) レベルはかなり違うと思うけど。
文章としては平易に書かれてます。 巻末付録(原著では2〜3章らしい)以外に専門用語はあまり出てこなかったと思います。 個人的には、もうチョット脳の内部の構造・働きに踏み込んで書いていて貰いたかった気もしますが、彼女の体験を人の役に立たせるためには、専門的な内容はない方が良いのかなとも思います(本文に「専門家の話はこんなにも分かりにくいのか」と実感したみたいなことを書いてましたね)。
ただ、チョット同じ事を繰り返して書いてる感じのところが気になりました。 特に「右脳マインド」やら「ニルヴァーナ(涅槃)」に関しては、3〜4回目には正直「またか!」と思ってしまいました(笑) まぁ、「本人が一番伝えたい体験」だったんでしょうけど。
P.S.「脳のリハビリには任天堂の DS が非常に良い」ってな話が書かれてました。 任天堂おそるべし!
- 作者: ジル・ボルトテイラー,Jill Bolte Taylor,竹内薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
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