久間防衛大臣(当時)の「原爆投下はしかたない」発言について、一般国民が怒り狂うのは仕方ない。 が、マスコミは冷静さを失わずに
- 発言前後の文脈が関わる部分を提示し、
- 事実関係の正誤を指摘し、
- 日本国民として、防衛大臣としてどうあるべきか
ってのを、論理を持って報道してほしい。 訂正、謝罪云々を大臣に求めるのは勿論大事だが、観ているこちらからすると、「実際の発言がどんなものだったのか」って出発点が分からないまま、現場だけが熱くなってる感が否めない・・・ 拙者だけかも知れないが。
久間氏の弁明を聞いていると、「アメリカが日本に原爆を落としたのはソ連が参戦しだしたからで、アメリカからすると戦略(政策)として原爆投下を選択したのはしかたない」ってなことだったと解釈したが、そういう弁明をほとんど報道せず、非難ばかりするのはいかがなものか・・・
ちなみに、池田信夫 blog とそこのコメントを読んでいると、ソ連参戦と原爆投下は無関係*1ってのは間違っているらしい(上で事実の正誤と書いたのはこのため)。 Wikipedia の記事「広島市への原子爆弾投下」の「原子爆弾投下都市の選択」箇所も併せて読むと、『原爆投下が原爆の実験のためだった』と思うのが自然なよう。 この辺りを読むと、人間なら(例え日本人でなくても)憤りを感じるはず。
あと、池田信夫 blog のコメントにある「(財)広島平和文化センター理事長のリーパー氏の発言」も要チェック。 この元となった新聞記事に対するリーパー氏の反論も(?)も公開されてます。
まぁ、久間氏の『非日本人』的発言によって、日本人の常識であるべき原爆のことについていろいろ知識が増えるのもチョットした皮肉ではありますが。
*1:むしろ、原爆投下によってソ連参戦が早まったとする説もあるくらいだそうで。