海堂尊著『死因不明社会―Aiが拓く新しい医療 (ブルーバックス)』読了。
「解剖率2%」という日本の現状と、『イノセント・ゲリラの祝祭』で展開されていたその打開策を、学術的な視点で紹介されてあります。 と言いつつ、話が小難しくなってきたら、「火喰い鳥」こと白鳥室長と、聞き手(?)の別宮記者との対話形式で書かれたりしていて読みやすうございました。
キーワードは「Ai (Autopsy imaging)」と「死亡時医学検索」でしょうか。 「死亡時医学検索」とは、死亡時に死因を究明するという意味なんでしょうが、この「検索」とは「search」のことかな? 「調査」の方がイメージとして分かりやすい気がするけど。 本書の後半で説明されてある、死体の画像診断(や解剖結果)をデータベース化して以後の死因究明に役立てようという統合的なシステムを念頭に置いて「検索」(ネット検索と同じような意味で)を用いているのかも知れませんが。
Ai を複素数の虚部に見立てて Ai の有用性を説明している部分がありましたが、(イメージとしては分からなくはないですけど)正直、あんまり意味無いかなぁと。 まぁ、このために Ai の「i」を小文字にしてたのかい?
以前どこかで、「千葉県は最も解剖率が低く、東京などから死体を捨てに来る」なんて話を聞いたことがありますが(都市伝説?)、千葉大学医学部に Ai センターが出来たようなので、そう言った汚名(的噂)が払拭されていけばいいですねぇ。
そう言えば、ここ10年くらい「自殺者が3万人を超えている」そうですが、果たして本当に自殺なのか?と疑いたくなりますル。
- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/21
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