倭マン's BLOG

くだらない日々の日記書いてます。 たまにプログラミング関連の記事書いてます。 書いてます。

たかじんのそこまで言って委員会 2010年6月13日放送 『命を考えるスペシャル』

そこまで言って委員会『緊急討論 命を考えるスペシャル』

映画『BOX 袴田事件 命とは』の監督、高橋伴明氏がゲスト、元判事の井上薫氏がパネラーで登場。 「命を考えるスペシャル」となってますが、概ね「裁判員制度」、「冤罪」、「死刑」の話でした。

なんか、今回はパネラーの答えの多くが概ね一致している珍しい回だった印象ですね。

袴田事件一番の問題点は何ですか?

パネラー 答え
桂ざこば 自白に頼りすぎ
三宅久之 警察・検事調書重視
筆坂秀世 ・自白の強要 ・証拠不足
勝谷誠彦 三審制度の機能不全
井上薫 被告人の弁解を満足に聞かない裁判官
田嶋陽子 取り調べ側の無教養と偏見・思い込み
須田慎一郎 三審制度がキチンとワークしていない
宮崎哲弥 自白偏重主義

自白偏重」が問題だと答えたパネラーの方が多かったですね。 最近では、取調中に自白しても、強要されたとして裁判でその自白を覆すというのケースがしばしば報道されているので、一般には(裁判員制度ではといってもいいのかも)自白だけで有罪だとしたりはしなくなってる気もしますが。

井上氏の話によると、警察の捜査が証拠よりも自白に重きをおくようになったのは、裁判官が自白に重きを置いた判決を下してきたためだそうですが、言われてみれば「ナルホド」という話ですね。 元判事の話なので説得力もそれなりにあるし。

以前にこの委員会に出られてた飛松氏の話では、「取り調べ中に脅しめいたこと(脅しじゃないけど)をする」というのは「被害者とその家族(遺族)のために、なんとしても犯人を捕まえるんだ」という思いからくるとのことでしたが、それも分からなくもない(やられたくはないけど)。 カウンセリングみたいなやり方で犯人が自供するとは思えないしねぇ。 なので、取り調べが間違っていた場合に、冤罪をなくすために裁判があるって位置づけなんでしょうけど、日本ではそれが機能していないってことのようですね。

ところで、田嶋氏、「警察が偏見や思い込みで犯人を決めつけて捜査・取り調べしている」って偏見や思い込みがあるんじゃん? まぁ、そういう警察官も少なからずいるんでしょうけど。 ただ、取調官は、「相手の話を聴け」ではなく、「自白をとれ」という命令の下で取り調べをしているそうなので、取調官も話を聴いてると上司に怒られるらしい・・・

冤罪を防ぐにはどうすればいい?

パネラー 答え
桂ざこば 取り調べの可視化
三宅久之 取り調べの全面可視化
筆坂秀世 裁判所のチェック
勝谷誠彦 取り調べの可視化
井上薫 「自白は怪しい」とみんなが悟ること
田嶋陽子 取り調べの可視化
須田慎一郎 取り調べの全面可視化
宮崎哲弥 取り調べ過程の透明化

ここでも、多くのパネラーの答えが一致してますねぇ。 どうしたんだ? 今日の委員会。

秋葉原無差別殺傷事件」が裁判員裁判で裁かれたらどうなると思いますか?

パネラー 答え
桂ざこば この事件は問題なく「死刑」
三宅久之 現行犯逮捕だから裁判員制度に影響はないだろう
筆坂秀世 素人に「死刑判決」は酷。拒否する人が増える?
勝谷誠彦 「死刑」あたり前やん!
井上薫 お祭り騒ぎに拍車がかかる
田嶋陽子 「目には目を」では解決しないという考えが広がる
須田慎一郎 裁判員が大きな精神的ダメージを負う
宮崎哲弥 この事件では全く問題にならず「死刑」

この事件、さすがに現行犯逮捕なので、裁判員制度でも死刑なんじゃないかなぁ。 この事件で死刑にならないなら、法律で死刑を禁止してしまった方がいいよね。 建前法治国家になってしまう。

勝谷氏の、「子どもに聞かれて・・・」という話、これもひとつの「社会の物差し」だね。 ただ、今の日本社会、子どもに「なんで?」と聞かれて答えられないことが他にも沢山あるような・・・

裁判で「死刑に関しては全員一致」。 これはかなり検討の余地があるのでは?

裁判員制度あなたの感想は?

パネラー 答え
桂ざこば 私は裁判員に選ばれたくない
三宅久之 まぁまぁ
筆坂秀世 判決がラフになる危険性をもっている
勝谷誠彦 いらない!!
井上薫 裁判の素人化
田嶋陽子 この制度ができてよかった
須田慎一郎 職業裁判官が判決マシーン化しつつある今、必要な存在
宮崎哲弥 検察の告訴ゼロが大問題

裁判員制度、現在では概ねいい評価(委員会でも、マスコミでも)のようですが、裁判員制度ではまだ難しい事件をやってない、特に死刑が問われるようなものはまだやっていない、とのことなので、まだまだ経過観察が必要のようですね。

あなたにとって「命」とは?

パネラー 答え
桂ざこば 強いけどもろいもの
三宅久之 何物にも代え難いもの
筆坂秀世 一番大切なもの
勝谷誠彦 万物の動的平衡によるひとときの淀みに過ぎない
井上薫 一番大事なもの
田嶋陽子 感じること
須田慎一郎 もっとも大切なもの
宮崎哲弥 社会倫理の最低基準

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