何ヶ月か前になるモノもあるけど、最近の読書。

- 作者: 佐藤文隆,井元信之,尾関章
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 新書
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もっと量子コンピュータや量子アルゴリズムの話とかもあるかと思ったけど、結構量子力学の基本やら解釈問題っぽい部分が多かったかな。 コペンハーゲン解釈や多世界解釈などの話に興味があるけど専門的な知識がないって方は読んでみては?

中国の五大小説〈下〉水滸伝・金瓶梅・紅楼夢 (岩波新書 新赤版 1128)
- 作者: 井波律子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: 新書
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中国の長編小説は、読み始めるのにものすごく決意がいる。 なので、本編読む前に大雑把な粗筋なり、時代背景なりをまず知ってから読んでみるってのはいいかと。 この書籍には、本編の粗筋だけでなく著者の解釈なども入ってますが、結構無理なくすんなり入ってくる内容なので読んでみる価値ありかと。 中国長編小説に興味はあるけど、読む時間がない・・・もしくは、粗筋程度でいいから知りたい、って方は読んでみては?
ちなみにこれは下巻で、掲載されているのは
の3作です。

ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新書juice)
- 作者: マルコイアコボーニ,Marco Iacoboni,塩原通緒
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/05
- メディア: 単行本
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生物学に於いて「DNA に匹敵する発見だ」と言われるミラーニューロンについての書籍。 ちょっと文章がだらだらと続いてる感があって、読み進むのが大変でした。 ミラーニューロンは、発見された当初、哲学っぽい話と絡めて発展した敬意があるようで、どことなく胡散臭さを感じるのと(別にミラーニューロンの機能に関して疑義があるワケではないんだけど)、脳科学や心理学の書籍は行われる実験が平文でずらずら書かれててイメージが湧きにくいのが読みにくい原因かと。
ミラーニューロンに関しては、社会学や経済学にも現在進行形で応用されているトピックなので、まぁ、読んで損はないかと。

つぎはぎだらけの脳と心―脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか?
- 作者: デイビッド・J.リンデン,David J. Linden,夏目大
- 出版社/メーカー: インターシフト
- 発売日: 2009/09
- メディア: 単行本
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こちらはミラーニューロンに関しては書かれてませんが、脳の機能で一般に興味が湧きそうなトピックを取り上げて説明されてます。 「トピック」って書くと小さいテーマっぽく感じるので良くないかな? 具体的には「記憶と学習」、「愛とセックス」、「睡眠と夢」、「脳と宗教」などについて書かれてます。
最初の数章の「脳の構造・機能」の説明の部分は結構峠だけど、そこを越えれば結構スムーズに読み進めていけます。
一般に「脳は良く設計された精密機器だ」という風な認識があるかと思いますが、この本ではタイトルの示すとおり、脳は行き当たりばったりで機能追加された「つぎはぎ装置」だということを主張しています。 それは構造においても機能においてもです。 まぁ、進化論が当たり前になっている今日では、言われてみれば当然だって感じられるようになるかと。
最後の章で「インテリジェント・デザイン」(疑似科学の類)に関して強い批判が書かれてますが、日本ではそんなに広まってないので、読んでいて温度差を感じるでしょう。