『とある魔術の禁書目録(インデックス)〈15〉 (電撃文庫)』読了。
どうも、先に『とある魔術の禁書目録(インデックス)SS (電撃文庫)』を読まないといけなかったようですね。 最初、微妙に話について行けなかった。
この巻は久方ぶりに超能力者中心のストーリー。 上条当麻は未登場。
「アイテム」のフレンダ、麦野に腹ぶった切られ粛正、能力分からずじまい。 なかなか、哀しいキャラ。
未元物質(ダークマター)
「スクール」のリーダー垣根帝督。 能力は「未元物質(ダークマター)*1」。 最終的に「天使」になったちゃった? 物理学用語で「ダークマター」とは「暗黒物質」のこと。 これは善悪の価値観とは関係なく、見えない(光と相互作用しない)物質という意味。 「ダーク」マターが実は光り輝く「天使の力」ってのは、なかなか粋なネーミング(笑)
原子崩し(メルトダウナー)
「アイテム」のリーダー麦野沈利。 能力は「原子崩し*2」。 正直、この巻のなかで一番よく分からん能力。 パッと見、「高エネルギーのベータ線」を出してるみたいな気もするけど、本書の説明を読むとそうでもなさそう。 本書の説明 (p.258 - p.259) では、『曖昧なまま固定された電子』が『留まる』のに「標的へ叩きつけられる」ってのがイメージしにくい。 パウリの排他律による斥力やら、フェルミ面やら、(クーパー対などの)ボーズ・アインシュタイン凝縮やら、超能力と組み合わせるとモデル化できそうな気もしますが、本書の説明だけでは何とも。
応用力の方面を考えてみると、電子の量子状態を扱えるとするなら、量子コンピューティングなんかも出来るかも。 もし出来るなら、「原子崩し」1人で1万人のシスターズからなる「ミサカネットワーク」よりも高性能な演算機能が得られるのでは? さらにネットワークも構築できれば・・・
Transmission data from "UNDER_LINE*3"
- グループ (Group)
- 土御門元春(つちみかどもとはる)・・・肉体再生(オートリバース autoreverse)
- 海原光貴(うなばらみつき)
- 結標淡希(むすじめあわき)・・・座標移動(ムーブポイント move point)
- 一方通行(いっぽうつうこう)・・・一方通行(アクセラレータ accelerator)
- スクール (School)
- 垣根帝督(かきねていとく)・・・未元物質(ダークマター dark matter)
- UNKNOWN・・・心理定規(メジャーハート measure heart)
- 砂皿緻密(すなざらちみつ)
- UNKNOWN
- ブロック (Block)
- 佐久辰彦(さくたつひこ)
- 手塩恵未(てしおめぐみ)
- 山手
- 鉄網(てつもう)・・・意見解析(スキルポリグラフ skill polygraph)
- アイテム (Item)
- 麦野沈利(むぎのしずり)・・・原子崩し(メルトダウナー meltdowner)
- 絹旗最愛(きぬはたさいあい)・・・窒素装甲(オフェンスアーマー offense armor)
- フレンダ
- 滝壺理后(たきつぼりこう)・・・能力追跡(AIM ストーカー AIM stalker)
- メンバー (Member)
- 博士(はかせ)
- 馬場芳郎(ばばよしろう)
- ショチトル
- 査楽(さらく)・・・死角移動(キルポイント kill point)
ところで、この人達のネーミングってどうやってるんでしょう。 何か法則でも?と思って並べて書いてみたんですけど。
- 作者: 鎌池和馬,灰村キヨタカ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: 文庫
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目次(括弧内は拙者による直訳)
- 序章 『愛しい貴方へ極上の鉛弾を』 Management. (人材派遣)
- 第一章 『誰にも聞こえぬ確かな号砲』 Compass. (羅針盤)
- 第二章 『ゆっくりと動き出した者達』 Hikoboshi_II. (ひこぼしII号)
- 第三章 『超能力を封じられた土地で』 Reformatory. (少年院)
- 第四章 『自嘲と誇りの紙一重の違い』 Enemy_Level5. (敵のレベル5)
- 第五章 『最強の黒い翼に打ち勝つ者』 Dark_Matter. (未元物質)
- 終章 『生き残った者が得る戦利品』 Nano_Size_Data. (ナノサイズのデータ)
裏表紙は『超微粒子物体干渉用吸着式マニピュレータ(通称ピンセット)』。