『とある魔術の禁書目録(インデックス)〈13〉 (電撃文庫)』読了。
13巻まできて言うことじゃないかもしれないけど、やっと「科学と魔術が交差した!」って感じ(笑)
『神の右席』前方のヴェント、ボスキャラの一人にしてはあんまり強くなかったね(「幻想殺し」の前では)。 科学を憎む理由もちょっと薄っぺらい(敢えてそういう設定にしてあるんでしょうけど)。 まぁ、四天王的なのが登場すれば、一人はそういうキャラがいるのが常か。
一方、「一方通行」もレベル6(絶対能力者)への道を1歩踏み出したって感じですね。 そうなるように「木原数多に手も足も出ない」キャラにされたんでしょう。 「レベル6」とは魔術(疑似科学)を扱える超能力者みたいな感じ? 「魔術」と「超能力」は同時に使えないんで、「テレズマ(天使の力)を使える超能力者」といった方が良いのかな?
「一方通行」がアレイスターのいる建物にビルをぶつけるために「地球の回転エネルギー」を奪い取って「地球の自転が五分遅れた」ってな記述がありましたが、これはちょっと違う。 地球の回転エネルギーを奪い取ったときに起こるのは、「時間の遅れ」ではなくて「自転速度の遅れ(減速)」。 「自転速度の遅れ」が起こると、時間が経つにつれ時間の遅れが大きくなるし、1日の長さが長くなる。
うまく「ベクトル変換」を行えば「時間を遅らせてエネルギーを奪い取る」ということが出来そうな気もするけど、コレも無理。 「一方通行」の「ベクトル変換」はベクトルの向きだけを変える(大きさは変えない)という設定のようなので(もしベクトルの大きさも変えられるなら、そもそも地球の自転を利用する必要自体がない!)、変換前後で「エネルギーの総量」は変化しないことになる。 したがって、「一方通行」がエネルギーを奪い取れば、その分地球の自転のエネルギーが減って、自転速度が落ちる。 これはどんな「ベクトル変換」を行っても成り立つ話。
まぁ、1日がちょっとぐらい長くなっても大して問題はないと思うけど。 案外、魔術側に影響が出るかもね(笑)
- 作者: 鎌池和馬,灰村キヨタカ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/04
- メディア: 文庫
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目次(括弧内は拙者による直訳)
- 第六章 『冷たい雨に打たれた街』 Battle_Preparation. (戦闘準備)
- 第七章 『雨粒を血の色に変える』 Revival_of_Destruction. (破壊の復活)
- 第八章 『神の右席と虚数学区と』 Fuse=KAZAKIRI. (起爆装置=風斬)
- 第九章 『立ち塞がる障害の違い』 Two_Kinds_of_Enemies. (二種類の敵)
- 第十章 『彼らのそれぞれの戦場』 The_Way_of_Light_and_Darkness. (光と闇の道)
- 終章 『正と負の進むべき道へ』 The_Branch_Road. (分かれ道)
裏表紙は『ヴェントの霊装』。