Maven2 を用いてビルドを行う際、独自の処理を織り込みたいこともあるかと思います。 なので、何回かに渡って Maven2 プラグインの作成方法を見ていきましょう。 公式にはこちらを参照。
基本的なステップは以下の通り:
- Mojo プロジェクトを作成する
- 処理を実装する
- プラグインをインストールする
- 処理を実行する
一度プラグインを作成してインストールしてしまえば、「処理を実行する」ステップで何度でも処理を実行することが出来ます。
Mojo プロジェクトを作成する
まずはMaven2 プラグインを作成するための Maven2 プロジェクト(以下、「Plugin プロジェクト」)を作成しましょう。 このプロジェクトにも「groupId」「artifactId」「version」が必要です*1。 以下のサンプルでは
groupId | org.sample |
---|---|
artifactId | hello |
version | 1.0 |
としましょう。
Plugin プロジェクトを作成するには、以下のコマンドを実行します(実際には1行で):
mvn archetype:create -DgroupId=org.sample -DartifactId=hello
-DarchetypeArtifactId=maven-archetype-mojo
この結果、

のようなフォルダ構造が作成されます。 赤い破線で囲まれた部分は、指定した groupId によって異なります。
処理を実装する
処理の実装は次回以降に。 1つの処理に「ゴール(goal)」という名前を付ける必要があります。 以下の説明のため、これを「touch」としましょう*2。
プラグインをインストールする
プラグインを実行するには、作成した Plugin プロジェクトをローカル・リポジトリへインストールする必要があります。 このためには、通常の Maven2 プロジェクト同様に、プロジェクトのルートフォルダでコマンド
mvn install
を実行します。
処理を実行する
Plugin プロジェクトで作成した処理を実行するには、「groupId」「artifactId」「goal」を指定して mvn コマンドを実行します*3:
mvn groupId:artifactId:goal
ここでのサンプルでは
mvn org.sample:hello:touch
となります。

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