武田邦彦中部大学教授著『環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks)』を読破。
内容の構成は
てな感じ。
- 1. 京都議定書
- 京都議定書によって実際に二酸化炭素の削減を迫られているのは、実質日本だけ? イギリスやドイツ、ロシアなどは、条約締結時に既に削減目標を達していたとか・・・ そんなんアリ?
- 2. バイオ燃料
- 「バイオ燃料」や「カーボン・ニュートラル」は誰しも最初聴いたときには胡散臭さを感じる言葉かと。 世界で8億人が栄養失調状態の現在、食料をエネルギーにまわすのはチョット・・・ これについては、メディアでも「アメリカのエネルギー政策だ」って説がチョクチョク聴かれる。
- 3. リサイクルを考える
- 通称「容器包装リサイクル法」と呼ばれる法律の正式名称は「容器包装に係わる分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」って言うらしく、"リサイクル"については何も言っていない法律なんだって。 "再商品化"ってのがリサイクルっぽいフレーズだけど、実際には違うそうで。 p.212 参照。
- 4. 環境省・専門家・メディア 5. 池田清彦氏との対談
- 社保庁改革のような、環境政策に関わる官僚・公務員組織に対する改革が必要。
環境問題の報道やこの本でも、チョクチョク「二酸化炭素の削減」と書いてる時があるけど、正確には「二酸化炭素の排出削減」だよね。 例え二酸化炭素排出量をゼロにしても、すでに排出してしまった二酸化炭素がなくなるわけではないので、温暖化が止まるわけではない*1。 排出削減や「カーボン・ニュートラル」が胡散臭く聞こえるのはこのせいかな?
つーことは、温暖化を止めようとするなら、大気中の二酸化炭素を減らさないといけない。 「排出削減」を進めるより、「二酸化炭素削減」を進める必要があるのでは?
いっそ、"逆"温室効果*2のある気体を大気中にバンバン排出するなんてどうでしょう?
P.S. 全然関係ないけど、Wikipedia の温室効果の所に載っている「地球放射の衛星画像」ってのは違うデータなのでは? 図のキャプションには「Atmospheric Water Vapor Mean」*3って書いてますよ。