田平武著『アルツハイマー病に克つ (朝日新書)』読了。
これからの高齢社会、第1章『「物忘れ」とは、アルツハイマー病とは』、第2章『身近にあるアルツハイマー病』、終章『アルツハイマー病にならないために』あたりは読んでおきたい。
それら以外の章は病気としての「アルツハイマー病」と、その治療法・治療薬の話です。 高校生物レベルの免疫の知識があれば(それほど必要でもないかも)、そんなに難しくなく読めると思います。
「アルツハイマー病は不治の病」ってな思い込みがありましたが、この本を読んでいると治療が出来るまでもう一歩の所まで来ている感があって希望が持てました。 実際、マウスに対する治験では認知症改善の結果が得られている模様。
ところで、この本の主題ともいえる「アルツハイマー・ワクチン」、飲むワクチンとして開発されていていろいろ利点が書かれてましたが、これらは「アルツハイマー病」だけでなく、他の病気のワクチンにも応用できそうな気が。 ワクチンのイメージが一新されるのでは? 生産効率はあんまり良くないのかも知れませんけど。
ちなみに、「脳細胞は成人になると毎日10万個ずつ減っていく」という風に聞いていましたが、これは実は全くの間違いだそうです! さらに、神経細胞は大人になっても老人になっても、一定の部位では新しいものが作り続けられているんだそうです。 人間の脳、バンザイ!
- 作者: 田平武
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/08/07
- メディア: 新書
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