今回は、archetype プラグインを使って、独自のarchetype を作成する方法を見てみましょう。
独自のarchetype を作成して使用できるようにする大まかな手順は次の通りです:
- 「Archetype 生成プロジェクト」を新規に作成する
- 独自のプロジェクト・テンプレートを作成する
- archetype をローカル・リポジトリへインストールする
これらが完了すれば、プロジェクト・テンプレートを作成できるようになります。
「Archetype 生成プロジェクト」を新規に作成する
「Archetype 生成プロジェクト」も、通常の Maven2 プロジェクトのように、archetype プラグインを用いて作成することが出来ます。 もちろん、これにも「groupId」と「artifactId」が必要です。 ここではついでに「version」も設定することにして、以下の値を用います:
プロパティ名 | 値 |
---|---|
groupId | com.sample |
artifactId | archetype |
version | 0.1 |
としましょう。 これらが決まったら、コマンド・プロンプト上で適当なフォルダへ移動し、以下のコマンドを実行します(実際には1行で)*1:
mvn archetype:create
-DgroupId=com.sample
-DartifactId=archetype
-Dversion=0.1
-DarchetypeArtifactId=maven-archetype-archetype
コマンドの実行が成功すれば、以下のフォルダ構造が作成されます:
独自のプロジェクト・テンプレートを作成する
これは次回。 今回はそのまま次のステップへ。
archetype をローカル・リポジトリへインストールする
次に、上で作成した「Archetype 生成プロジェクト」をローカル・リポジトリへインストールしましょう。 これは通常のプロジェクトに対する方法と同じです。 コマンド・プロンプト上で、プロジェクトのベース・フォルダへ移動し、以下のコマンドを実行するだけです:
mvn install
作成した archetype を使用してプロジェクトを新規作成する
以上の作業が完了すれば、プロジェクト・テンプレートを作成することが出来ます。
プロジェクトを作成するので、また「groupId」「artifactId」を決めましょう。 ここでは
プロパティ名 | 値 |
---|---|
groupId | org.sample |
artifactId | sample |
とします。 プロジェクト・テンプレートを作成するためには、以下のコマンドを実行します(実際には1行で):
mvn archetype:create
-DarchetypeGroupId=com.sample
-DarchetypeArtifactId=archetype
-DarchetypeVersion=0.1
-DgroupId=org.sample
-DartifactId=sample
プロパティ「archetypeGroupId」「archetypeArtifactId」「archetypeVersion」は、独自のプロジェクト・テンプレートを作成する際に指定した「groupId」「artifactId」「version」です。 このコマンド内では「version」も省略できないようです。
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*1:実行が失敗してしまう場合は、"-U" オプションを付けて実行してみましょう。